乗車 2019.12
アゼルバイジャン鉄道 / 夜行列車 完全ガイド
アゼルバイジャンには2019年冬現在、5方向の国内線夜行列車と、ジョージア方面に1本、ロシア方面に日付限定でロストフ、モスクワ、ノボロシイイスクなどロシアに夜行が出ています。
自分で完全を名乗るのもアレだけど、ほぼ網羅しているはずです。今回はナヒチェヴァンを除くアゼルバイジャン本土について紹介します。
Nakhchivan 別記事:
アゼルバイジャン国鉄公式Web
時刻表は公式サイトに出ています。ただしナヒチェヴァンは時刻・情報が載っていません。
面白いのは前大統領ヘイダルアリエフ、現大統領、副大統領(妻)が一番下にリンク先で載っています。さらに大統領が素晴らしい鉄道施設を視察しているどうでもいい画像がSlick表示していて画像がクソ重く読み込みに時間がかかるのがネックです。
地図
これで全部です。
国全ての列車がバクーを発着しています。ひょっとしてどこか田舎に普通列車がしれっと走っていないかなとも思ったんですが、私が訪問した限り、少なくともガンジャ、バラカン、Kochalri, Yevlah, Astara には走っていませんでした。多分ないです。
Baku-Gazakh 行という列車が昔あったようでGanja駅の発車時刻にあったんですが走っていませんでした。ガザフはアゼルバイジャン西端のジョージアに近い街です。
旅客列車
- 国内線夜行
- 国内線昼特急(たった1本しかないけど)
- 中距離列車
- 近郊列車
- 国際列車夜行
があります。
国内線夜行
★656-655 BAKU-KOCHARLI 毎日
★664-663 BAKU -BALAKEN 毎日
◆660-659 BAKU-ASTARA 毎日
◆672-671 BAKU-HORADIZ 毎日
666/665 BAKU -BOYUK-KESIK 毎日
同マークは併結列車。
機関車、客車については後述します。
最新鋭高速列車 昼行
702/701 BAKU -GANJA
これは昼行。悲しいくらい興味ないので乗ってません。バクー~ギャンジャを4時間くらいで結んでます。後述する近郊列車と種車は全く同じらしいんですがせめて座席は上質なんですかね?(乗ってないので分からない)
中距離列車
611/612 BAKU-YALAMA 毎日運行
6704/6703 BAKU-SHIRVAN-HAJIGABUL(ELECTRIC TRAIN) 土曜以外運行
ロシア国境手前の街YALAMAへは準夜行列車?というか、すごい遅い終電と凄い早い始発のような列車も運行しています。深夜1時着、始発は朝3時発
これはエレクトリックトレインによる運行で一応エレクトリ―チカがまだアゼルバイジャンにも現存しています!ロシア行の列車で同じ線区を乗れるし、深夜1時から3時に街を歩くことは出来ないし怖いし無意味なので乗るのは辞めました。
バクー発 YALAMA行き ロシア国境付近へ行きます。
HIJIGABUR→BAKU のエレクトリ―チカ
近郊列車
BAKU – SUMGAIT (土日午前下りは大幅減便)
BAKU-SABUNCHU ←公式にはこう書いてあるが、BAKU-Pirshaghi 駅の誤り。
全部この新車なので死ぬほどつまらないです。
国際線
トビリシ行き:
別記事にしました。
ロシア行:
今回は乗車できなかったので除外しますが、日付限定で、ロストフ、モスクワなどに列車が出ています。RZD客車での運行(のはず)。なんとウクライナ行きもあります。
夜行列車に乗る
海外鉄の醍醐味は夜行列車です。
自分乗車したのはコチャルリ、バラカン、ホダリズ、アスタラの4つの国内夜行列車。ボヨク・カシック駅行は、ジョージアからの夜行列車で同一の線を乗っているししかも客車はアゼルバイジャン車両で運行しほぼ変わらないので、ボヨクカシック乗車はやめました。
中距離列車は駅で観察あるいは沿線で撮影。
近郊列車の2路線SUMGAIT 、ピルシャギはせっかくなので乗ってみました。列車がステッドラーなのでつまらなかったけど、地元民からすれば大幅な生活向上だと思います。
機関車について
2019年後半にALSTOM製に入れ替えられてしまいました。残念!
国際線のトビリシ行き、国内線のボヨクカシック、Balakan・ コチャルリ行きはアルストムです。
アスタラ、Hodariz 行併結列車のみ、VL10が残っています。
ВЛ10 1581
この子は1973年製らしいですね。46年選手。限界が近いです。
非電化区間
バクーからトビリシ方面とロシア方面、さらに近郊列車区間は電化してますが枝線は非電化です。
TE33A /ТЭ33А 0295これは 2015年製らしい。
Balakan, アスタラ、Hodariz は新しい機関車に入れ替えられてしまいました。普通にダサいとデザインだ思います。ただ駅舎で撮影すると不審に思われるので、
エタ‼ノヴィ、ロコモーティブ!ハラショー!とほめまくって職員の気をよくさせておきましょう。
コチャルリのみボロイソ連 3ТЭ10М
これは純粋に素晴らしいですね。コチャルリは何故か駅で撮影していても特に何も言われませんでした。Balakanも言われませんでした。
客車について
客車は、トビリシ行き、国内5方向夜行すべて、未だにボロいソ連客車を使っています。一部は少し新しめのADY アゼルバイジャン国鉄マーク客レを使っています。
しかしバクー駅を見ると留置線にピッカピカの客車が大量に置いてあります。なんで運用に入れないんでしょうか。粗悪品で問題でも発生したか笑 いずれにせよ今のボロ客車は消える運命だと思います。
機関車がアルストムで客車が新車ときたら大して乗る価値はなく、嫌な国民しか思い出に残らなくなると思うので、出来るだけ早くぼろい客車の感動を味わった方が良いですね。ちなみに私は46か国行った中で2回目に嫌いになった国で、最も嫌いなのはゼルバイジャンです。これ書かない方が良かったか。まあいいや。とにかくアゼルバイジャンに行くなら、事前知識として当国民はアジアフォビアで感じが悪いと知った上で行けば精神安定上良いと思います。もちろん良い奴も居るけどアジアホビアが目立ちすぎて萎えます。
もしあなたがロシア語を話せると相手の警戒度が下がってかなりマシになります。これは相当マシになります。
値段
国内線の場合行先によりますが、バクーから終点まで乗っても
- プラツカルテで7マナト前後 500円くらい
- クペー(少しいい個室)で12マナト程度 1000円以下
- 一番いい奴(つながない列車もあるけど) ですら1400円程度
価格はこのレベルなので、1度最も高級な客車に乗ってもいいかもしれませんね。PLとKPは乗ったんですが1等車はケチって乗り損ねました。
ウェブチケットについて
ここで買えます。特に難しいことは無く、列車を選ぶ、名前パスポートなどを書く、座席指定をし、クレジットカード決済の流れです。
クレカ決済が180秒以内とかなり短いです。また次の画面に進むと日程が見えなくて、日付が間違ってないか確認できません。スクショとりながら買うと精神にいいかも。
ネットで出るのは控えで、駅で再印刷してもらう必要があります。
Balakan やアスタラのような僻地の駅でもちゃんと切符売り場があって、そこでWeb控えを券に変換できます。田舎だから扱ってくれないとかいう事は無いです。
アゼルバイジャンはВЛ10がある間に本当に訪問必須の国だと思います。逆にВЛ10消えたらありえないくらい訪問価値のない国になりそう。ステッドラーやアルストムなんてフランスで乗りますわ。
Hajigabul
Yevlakh
Kocharli
Horadiz
Balakan
Astara
Ganja
Yalama
Sumqayit
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Boyuk Kasik
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Russia
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